2026年03月16日
食物繊維は炭水化物として分類されていて、しかし小腸での消化が行われない点からデンプンなどとは区別されています。
かつて食物繊維は必須栄養素にあるような機能を持たないことから「不要なもの」とされてきました。
その後、ヒトの疫学研究によって繊維に富んだ食事がガン、糖尿病、高血圧などのリスク減少に関連していることが明らかとなり、「必須ではないが健康増進に役立つ」とされました。
わんちゃん・猫ちゃんにおいても、食物繊維を強化した食事が特定の疾患の治療に用いられることが少なくありません。
①肥満の治療
減量をしようとして、単純にご飯の量を減らすと他の栄養素の摂取量も減ってしまうばかりか、お腹を空かせた子がゴミをあさって食べてしまった!なんてことが起こりえます。そこで高繊維の食事にすることでカロリーが希釈され、量が食べられて満足できる、というコンセプトです。
②下痢・便秘の治療
消化器サポート(可溶性繊維)という猫ちゃん用フードが便秘の治療に用いられます。
食物繊維は「不溶性食物繊維」と「水溶性(可溶性)食物繊維」に大別されます。
不溶性食物繊維は①で述べたような、食事のカサを増やす目的で使用されることが多く、たくさん摂ると便の量が増えて、固くなり、便秘になってしまうことがありますが、慢性下痢の治療に用いられることもあります。
一方水溶性食物繊維は腸の中で発酵して腸の栄養となったり、水分を含んで柔らかくなることで便通をよくする作用があったりと、用途・目的が異なります。
③糖尿病の治療
不溶性食物繊維や、発酵時間の異なる複数の水溶性食物繊維を組み合わせることで血糖値の上昇をゆっくりにしてくれる作用があります。血糖値の変動やその子の食事のとり方によっては選択されませんが、治療の一番初めには繊維を強化したごはんが勧められることが多いです。
本当はまだありますが、長くなってしまいますのでこの辺で…。
次回は食物繊維との関係が深く今注目されている、プレバイオティクスのおはなしをしたいと思います。

